新世紀エヴァンゲリオン Wiki
Advertisement

渚カヲル(なぎさ かをる)は、『新世紀エヴァンゲリオン』に登場する架空の人物。声優石田彰


プロフィール[]

  • 生年月日:2000年9月13日(15歳)
  • 血液型:不明
  • エヴァンゲリオン弐号機パイロット(フィフスチルドレン
  • 声優:石田彰

人物[]

ゼーレによりフィフスチルドレンとしてネルフに送り込まれた少年。データ上の生年月日はセカンドインパクトと同じ日で、その他の個人データは全て不明。常に微笑みを浮かべ、アッシュグレイの髪と赤い瞳、極端に白い肌を持つ美少年。エヴァンゲリオンとのシンクロ率を自在に操り、同化することができる。プラグスーツの色は黒色。綾波レイの正体を知る人物であり、彼女の自爆などの影響で傷心の碇シンジに近づき魅了する。

正体はアダムの魂を宿すモノであり、第17の使徒(漫画版では第12使徒)。使徒としての名称はタブリス自由意志)であるが、劇中ではそう呼ばれることはない。自身は攻撃能力を持たないが、強力なA.T.フィールドを展開し、空中を自在に浮遊出来る。魂さえ無ければ同化できるらしいが、リリスから作られた初号機とはシンクロできない(操れない)らしい。

EVA弐号機を遠隔操作してネルフ本部のターミナルドグマへ侵入し、アダムと接触を試みるも、そこにあるのがリリスであることを察知すると接触を中止。自ら望んでEVA初号機によって握殺され、その頭部はターミナルドグマ内のL.C.Lへと落ちていった。

劇場版において、量産型エヴァンゲリオンに使用されているダミープラグは、カヲルをコアとしていることが、劇中で示唆されている。

人類の補完が行われている最中、レイとともにシンジと対話を行い、最終的に補完を拒絶したシンジを見送った。死生観自殺願望を抱えていた様子。作品世界の核心を知る存在である彼の謎めいた言葉の数々は、その後の展開を示唆するものが多い。

対人関係[]

シンジに対しては好意を示し、人類全体に対する態度には人ならぬ者としての達観も見られる。レイに対しては外見上の共通点に加えて繋がりを示唆した。

キャラクター造型[]

モデルは庵野秀明の友人である幾原邦彦。ただし外見上なのか性格上のモデルなのかは不明[1]。キャラクターデザインの貞本義行はシンジを意識しながら耽美的にデザインしたと語っており、最後の使徒という設定のもと、使徒と接触した全ての人間の特徴を入れるのがコンセプトだという。たとえば首の細さはシンジ、赤い眼はレイ、口の不敵な感じはアスカが元になっている[2]

ネーミングは脚本を務めた薩川昭夫による[3]。名前の由来は、映画監督の大島渚からで、「渚」は綾波レイの「波」と対になっている[4]。または姓は偏と旁を分けると「シ者」[3]、すなわち使者(→使徒)であり死者、名前は「オワリ」をアイウエオ順で1字後にずらしたものから「カヲル」、姓と合わせると「シ者オワリ」→「渚カヲル」となる言葉遊び。つまりは「最後の使徒」であり「最後のシ者」であるとの隠喩である。これは弐拾四話のタイトルにも掛かっている。

彼の魂はアダムのものであるが、肉体に関しては不明である。製作スタッフ曰く「特に設定はない」[1]

声優について、貞本義行は好評だったことを認めながらも、「自分としてはかなりイメージと違った」「もっとかわいい声をイメージしていた」という[5]。貞本としては子供っぽいキャラクターのつもりでデザインした経緯があったため(漫画版の項で後述)。

漫画版[]

貞本エヴァ[]

使徒アラエル戦の前から登場し、読者には当初からゼーレが用意した最後の使徒・タブリスであることが示されている。超然としつつも社交性に長けた存在であったアニメ版とは大きく異なり、登場当初は親とはぐれた野良猫の子を「このまま生かしておいても苦しんで死ぬだけ」との歪んだ善意から絞め殺し、他者のために激昂するシンジを奇妙と評するなど、ヒトの心を理解できない存在として描かれている。アラエル戦後にアスカのリタイアにより弐号機パイロットに正式に任命され、使徒アルミサエル戦に出撃している。アルミサエルに侵食を受けた際、レイのシンジへの想いに触れ涙を流したことを切っ掛けにヒトの心を知っていき、好きという感情にこだわり感情を露にするなど、人間じみた言動を見せる。最後はターミナルドグマへ侵入し、アダム(リリス)の元へたどり着くが、それがリリスであることを悟る。シンジに自分の運命とサードインパクトについて語った後、初号機の掌で締め殺される。

アニメ版と漫画版における彼の違いについては、アニメ版では、庵野らによる「不完全な自分(シンジ)と完璧な自分(カヲル)という2人のキャラクターを出す」というアイデアの下、「完璧なもう一人の碇シンジ」として設定されている。これに対して、貞本は「当初の構想から子供っぽいキャラクターとしてデザインし、無邪気なカヲルのイメージがずっと自分の中に強く残っていた」から、漫画版における人物像は、こうしたイメージが反映されたものになっている。

新劇場版[]

新劇場版:序[]

新劇場版では短時間ながら、第1部である『』から早くも登場している。クライマックスにおいて、月面(静かの海)にある複数の棺のうちの1つから(宇宙服を着用していない裸身のまま)目覚める。前作と同じくゼーレと繋がりがある模様。その段階では面識はないはずだが、既にシンジの名を知っており、彼に興味を抱いている様子を窺わせる。

新劇場版:破[]

月面で建造中のエヴァンゲリオンMark.06の指先に上半身裸で座って居るところを、ゲンドウと冬月に目撃されている。カヲルも2人を確認し「はじめまして、お父さん」という言葉を呟いた。終盤でMark.06に乗ってネルフ本部上空に現れ、槍状の武器を初号機に投擲してサードインパクトを阻止した。3シーン1分程度の登場であるものの、事態が動こうとする局面においてその姿を見せる。

ゲーム版[]

新世紀エヴァンゲリオン2』では、説得に成功すると人類との共存を望み、パイロットとして参入する。その際、消失したはずのEVA4号機をどこからともなく呼び出し、自らの乗機としてネルフ本部にもたらす。

名探偵エヴァンゲリオン』ではEVA乙型、『新世紀エヴァンゲリオン バトルオーケストラ』ではEVA乙号機に、パチンコパチスロでは『CR新世紀エヴァンゲリオン 〜使徒、再び〜』以降EVA四号機に搭乗する。基本的にパチンコ・パチスロではプレミアムキャラクターとしての扱いであり、液晶画面に何らかの形でカヲルもしくは四号機が登場した時点で、パチンコであれば出玉アリの確変大当たり、パチスロであればボーナス確定となることが恒例となっている(例外としてチャンスボタン予告の無言は初代ではガセ、セカンドインパクトではスーパーリーチ、奇跡の価値は・使徒、再びでは高期待度、最後のシ者以降では必ず喋る。セカンドインパクトでのシンクロリーチでは暴走モードアリ。他にはパチスロ『新世紀エヴァンゲリオン 〜魂の軌跡〜』の「カヲル覚醒モード」があるが、これは次回ボーナスまで続くリプレイタイムなので、プレミアムであることは変わらない)。ただし、パチンコ5作目の『CR新世紀エヴァンゲリオン 〜最後のシ者〜』にはカヲル登場時でもハズレの場合もある予告が1つだけ存在する。それはチルドレンモード(時短中)、パソコン画面に碇シンジ惣流・アスカ・ラングレー、ペンペンと共に登場する予告で30.7%の期待度である。

スーパーロボット大戦シリーズでは、ストーリーの真意に絡むことが多く、他作品のキャラクターとも意味深な会話することがある。基本的にスポット登場で、プレイヤーキャラクターとして使えるケースは少ない[6]

その他[]

ファンブック[]

ファンブック『ALL ABOUT 渚カヲル A CHILD OF THE EVANGELION』が2009年に発売された。内容は貞本義行へのロングインタビュー、漫画版のダイジェストなどである。

脚注[]

  1. 1.0 1.1 「EVA友の会」第拾弐号
  2. 『少年エース7月号増刊 新世紀エヴァンゲリオンコミック総集編』754ページ。
  3. 3.0 3.1 庵野秀明旧公式ホームページ
  4. WEBアニメスタイル小黒祐一郎第57回より[1]
  5. SFオンライン35号(2000年1月24日発行)インタビューより[2]
  6. 現時点で使用できたのは『第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ』のみで、EVA零号機・改に乗ってのスポット参加である。

テンプレート:Manga-stub uk:Каору Нагіса zh:渚薰

Advertisement