セカンドインパクトは、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の世界で発生した、架空の大規模災害。
「セカンド」という名称は、月生成時に起こったとされるジャイアントインパクト(セカンドインパクト後はこれをファーストインパクトと数えている)に次ぐ、2回目の全地球規模の危機をもたらした隕石衝突であることによる(ただし隕石衝突というのは、秘密結社ゼーレによる偽装である)。
歴史[]
2000年9月13日、南極大陸マーカム山に10センチメートルに満たない極小の隕石が、光速の95%のスピードで落下。その質量は4.02×1020トンに達し、洪水、津波、海水面上昇、噴火、地殻変動、地軸の変動などの環境激変をきたし、初期に南半球で約20億人の死者が出た。この落下は数億年に一度の規模のものであり、落下の様子が衝突15分前にメキシコのアマチュア天文学者、セイモア・ナンによって観測された。
9月15日、インド・パキスタン間で難民同士による武力衝突が発生。これを発端として紛争が世界中に広がった。
9月20日、東京に新型爆弾が投下され50万人が死亡した(どこの国または組織から攻撃を受けたのかは不明)。一連の災害・紛争による死者は、実に当時の世界人口の半数にのぼる。
翌2001年には各国間で臨時休戦条約が締結され、一応は紛争に決着がついた。2月14日に調印されたことからバレンタイン休戦臨時条約と呼ばれている。
(以上、『新世紀エヴァンゲリオン』第七話における当時の新聞記事より)
この「災害」により南極大陸は消滅し、バクテリアさえ存在しない死の世界となった。さらに、それにともなう海水面上昇により多くの沿岸都市が海中に沈んだ。また、地軸の移動によって緯度が変わり、日本は、年中が夏の気候になっている。
真実[]
セカンドインパクトの原因について国際連合は、セカンドインパクト調査委員会の調査に基づいたものとして公式発表したが、それは秘密結社ゼーレによって情報操作されたものである。NERV職員などの情報筋には、葛城調査隊による南極で発見された「第1使徒アダム」の調査中に謎の大爆発を起こしたと説明されていたが、それすらも欺瞞情報であり、実際には人為的に引き起こされたものである。ゼーレと碇ゲンドウらがこの葛城調査隊を利用して、他の使徒が覚醒する前にアダムをロンギヌスの槍を使い卵にまで還元しようとした際に、副次的に発生したエネルギーによりもたらされたものであったとされる。なお、葛城調査隊に同行していた隊長の娘葛城ミサト(後の特務機関NERV 作戦課長)は、この事件を最も近くで目撃した調査隊唯一の生存者であり、その際、1体の光の巨人が羽を広げるのを目撃している。
新劇場版[]
2007年に公開された『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』では、「15年前」にセカンドインパクトが起こり、「人類の半数が死滅した」と説明されているが、「何年に」「具体的に何が起こったか」は説明されていない。また、全世界の海が赤く変色して海洋生物はそのほとんど全てが死滅し、わずかに人類が人工的に構築した環境において限られた数の個体が生存するに過ぎず、そのため、セカンドインパクト後に生まれたシンジやアスカたちは、ペンギンやカメといったありふれた海の生物を知らない、という描写がなされている。
また、セカンドインパクトの描写も変更されており、黒い球体と共に現れた4体の光の巨人(使徒のコアらしき赤い球体と頭上に光の輪を持つ)と、旧世紀版の「ロンギヌスの槍」状の数本の物体が描かれている。また、宇宙からの観測シーンで、セカンドインパクトの爪跡として、爆心地付近に4本の十字架状の物体が存在していることが描かれている。
その他[]
ゲーム『スーパーロボット大戦シリーズ』では、一部のシリーズを除けば、他の作品との兼ね合いからカットされているか、ガンダムシリーズの戦争(主に一年戦争等)に差し替えられ、南極大陸が健在など原作に比べ規模が小さく、前記の戦争の影に埋もれた事件扱い(そのため事件名も「南極事件」等に変更されている)の場合もある。また、この場合の事件の公的な扱いは、原作同様の隕石の衝突以外にも「戦争で出来た宇宙戦艦の残骸等の大型スペースデブリの落下」や「地球連邦軍(を初めとする地球統一政府軍)の南極基地で起きた爆発(もしくは隕石ないしスペースデブリが基地に直撃した)事故による基地の壊滅事件」とされている。
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zh:第二次衝擊